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キ115 「剣」(つるぎ)は、第二次世界大戦末期に日本陸軍が開発した航空機であり、特攻兵器のひとつである〔#海軍軍備(6)特攻戦備p.50『キ一一五|(目的)寿、榮、金星、瑞星等各種發動機を装備し得る特攻機を得るに在り|(型式)同右(藤花)|(記事)試作実驗中陸軍試作機と同一のもの』〕。 キ-115は帝国陸軍における名称であり、エンジンをハ-33(金星)に換装した海軍型は「藤花」(とうか)の名称で呼ばれる予定になっていた〔丸2008年11月号121頁〕〔〔#海軍軍備(6)特攻戦備p.50『藤花|(目的)發動機に「ハ-三三」を採用せる「キ-一一五」なり|(型式)単發 低翼 単葉|主要寸度(米)全幅六.七二 全長八.五〇 全高三.一〇|(装備原動機)ハ-三三型 一基|(搭乗員)一名|最高速度(節)四二〇〇米で二八〇|(航続力)約六〇〇|(上昇力)記載なし|降着速度(節)記載なし|爆弾(瓲)五〇〇|(無線兵装)記載なし|担任航空隊(開隊年月日)記載なし|(記事)試作実驗中陸軍試作機を海軍式に變更したものである』〕。 設計・製造は中島飛行機。生産は昭和飛行機工業と艦政本部も担当している〔#海軍軍備(6)特攻戦備p.52『(三)特殊機生産実績に見透(二〇年七月一五日 航本總務二課)』〕。 == 概要 == 設計者の青木邦弘によれば、フィリピン防衛軍司令官に任じられた山下奉文大将の「われに剣を与えよ」との演説にちなんで「剣」と命名された〔#青木回想185頁〕。 大戦末期の資材不足の時期に開発された特攻兵器で特に不足していたジュラルミンを使わず鋼製および木製とし構造も可能な限り簡素化され、小規模工場でも製作できるように工夫された〔小川 利彦『幻の新鋭機―逆転を賭けた傑作機』(光人社NF文庫)189頁〕。胴体断面は通常の楕円形ではなく、作りやすい円形であった。 終戦までに105機完成し、実戦には使われず終戦を迎えたとされるが、1945年3月末に壬生飛行場から剣による特攻出撃があったという証言もある〔牧野育雄『最終決戦兵器「秋水」設計者の回想―未発表資料により解明する究極 のメカニズム』光人社p198〕〔山田誠『最期の特攻機「剣」』大陸書房〕。 発動機は仕様としては隼に使用されており当時最も入手の可能性の高いハ一一五とされていたが、青木によれば倉庫に400台余っていたハ一一五を流用しただけである〔#青木回想187頁〕。日本海軍側はキ115のエンジンについて寿・光・金星・瑞星などを候補にあげている〔。 プロペラはエンジンに合わせて隼用の3翅ペラの予備品を使用。主脚は離陸後投棄、再利用する簡易な鋼管構造のものとし、胴体下面に半埋め込み式で爆弾を懸架し、手動投下する〔#青木回想187頁〕。 現存する機体の一部は東京都立航空高専に保存されていたが、現在は別の場所に移され非公開となっている。また、アメリカの国立航空宇宙博物館にも保存されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「剣 (航空機)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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